SDGsとは実際どういうこと?身近なアクションまで簡単に解説!

近年「SDGs」という言葉を耳にする機会が増えた方も多いのではないでしょうか?でも、そもそも「SDGs」ってどういうこと?という方のために、この記事ではSDGsについて分かりやすく解説します!

SDGsの概要から身近にできるアクション、そして「SDGs疲れ」の対策まで。SDGsにまつわる「?」に答えていきます。SDGsについて理解を深め、できることから取り組んでみませんか?

目次

SDGsって何?どうして必要?簡単に解説!

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「持続可能な開発目標」という意味です。もっと分かりやすく言うと「世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を、世界のみんなで2030年までに解決しよう」という計画・目標のこと。

SDGsは環境破壊、異常気象、貧困、飢餓その他、世界規模の社会問題を解決するために必要なアクションです。つまり、SDGsを達成することで社会問題の解決がよりスピーディーになるのです。私たちが抱える世界規模の課題は放っておくと持続不可能になってしまい、生活できなくなってしまうかもしれません。現代に生きる私たち、そして将来の地球のためにSDGsに取り組むことが今大切なことなのです。

【SDGs17の目標】
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.全ての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人と国の不病棟をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsはどうしてできたの?いつ作られたのかも簡単に振り返ってみよう!

「持続可能性」の概念は実は40年近く前に現れていた!

2015年9月25日ニューヨークの国連本部で行われた「国連持続可能な開発サミット」で「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。その中核となるのが「SDGs」なのです。

その始まりはさらに、1972年に開催の「国連人間環境会議(ストックホルム会議)」に及びます。そこで「かけがえのない地球」をスローガンに「人間環境宣言」が採択されたのが今のSDGsへの第一歩でしたが、この時点ではまだSDGsについては触れられていません。SDGsの直接的なルーツとなる概念が生まれたのは1980年代の「世界自然資源保全戦略」にて。初めて公式に「持続可能な開発」という言葉が使われたのです。

SDGsの前身、MDGsって知ってた?

MDGsとは「Millennium Develp Goals」の略で、2000年の「国連ミレニアム・サミット」で承認されたもの。途上国を対象に2015年までに「極度の貧困と飢餓の撲滅」「HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止」などを解消し、公平な社会を実現することが目標とされました。

SDGsはMDGsの後継となる目標です。SDGsが生まれた背景にはこのMDGsがあるのですね。しかし、MDGsの目標の達成を求められたのは開発途上国側である一方で、仕組みやルールづくりを先進国が主導することに。そのため、途上国の考えや意見が反映されにくくなってしまったという課題がありました。

MDGsはその後どうなったか。達成度など

MDGsは一定の成果をあげ、課題解決の第一歩を踏み出すという役目を果たします。しかし、サハラ以南のアフリカでの児童死亡率の引き下げなどが未達成に終わるなど、依然として世界の課題は残った状態でした。

それを踏まえ、「誰一人取り残さない」をテーマに、新しく採択されたのが「SDGs」。SDGsは「平和+人権+持続可能な開発」をはじめて統合した画期的なものです。

SDGsに少し疲れてしまった人へ。本質を知れば見方が変わる?

SDGsという言葉が世間に普及するにつれて、次第にSDGs疲れを感じる人も出てきています。「コロナ疲れ」や「SNS疲れ」と同じように、頑張りすぎてしまったり、強制されているように感じて疲れてしまったりするのかもしれません。

メディアでも「SDGs」という言葉が一人歩きをして使い方に違和感を覚えることも。そんなときはSDGsとはなにか?にもう一度立ち戻ってみましょう。

SDGs疲れかも?そんな時は改めて本質を知ってみよう

そもそも「SDGs」とは、目的ではなく手段です。前述したように、SDGsとは国連で「採択された文書」の名前ではなくその一部に記載された言葉。その文書の正式名称は、「Transforming Our World(我々の世界を変革する)」なのです。

193カ国が世界を変革することに同意したということ。そしてその手段となるのがSDGs(持続可能な開発目標)です。メディアではあたかもSDGsが目的であるかのように、言葉が一人歩きしていることもあります。そもそもSDGs自体が「持続可能」でなければこの目標は達成できません。SDGs疲れを感じたら、本質に立ち戻ってみるとともに、少し離れたり一息ついてみたりしてみてくださいね。

SDGsをひとくくりにするのは難しい!理解が深まるキーワード

SDGsとは、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されているものです。「これをしたらいい」とひとくくりにするのは難しいもの。そこで、理解を深めるために大切なキーワードを紹介します。そのキーワードをまずは頭に置いて、SDGsに取り組んでみましょう。

1.人権
すべての人間が生まれながらに与えられた、とても大切で、だれからも奪われない権利のこと。
2.衡平(こうへい)
それぞれの違いを前提として、違いに応じた異なる対応を行うこと。
3.参加
何かに参加して自分の考えを表明したり、意見が聴かれたりすることは、すべての人が持つ権利です。
4.目標
努力の結果として私たちが得ようとするもののことです。
5.国
国は、領土、国民、政府、法律などによりつくられるものです。
6.政策
国がさまざまな問題の課題解決のための計画、及びそれに向けた行動です。
7.貧困
1 日 1.90 米ドルの貧困ラインを下回る状況での生活を強いられる「絶対的貧困」と、所属する社会の一般的な生活レベルと比べて一定以下の生活を強いられている「相対的貧困」の2種類の貧困があります。
8.子ども
18才未満の人のことを指します。(「国連子どもの権利条約」)
9.ジェンダー
「女性らしさ」「男性らしさ」など、社会や文化のなかで作り上げられた女性像や男性像のことです。

どれから始める?普段から私たちにできるSDGs9つのこと

SDGs「持続可能な開発」と聞くとなんだか大規模で、自分にできることはなんだろう?と考え込んでしまうかもしれません。あるいは、自分でできる小さなアクションなんて意味がないのかもしれないと感じることも。

でも実は、日常生活で少し気をつけるだけでできることが多いのです。SDGs疲れを起こさないよう、自分にできる身近なことから始めていきましょう。一人ひとりの小さな行動が集まれば、大きな成果となっていくでしょう。

①食べ残しをしない、食材を使い切る

私たちが最も身近かつ簡単にできることが、昔から言われている「食べ物を残さない」ことではないでしょうか?食べ残しをなくすことで食品ロス削減になります。

多い量を無理やり食べ切ると言うことではなく、まずは買いすぎないことが大切です。買いすぎなければ、食材を使い切ることや食べ切ることだけではなく、冷蔵庫の電気代を抑えることにもにつながるのです。

②割引シールが貼られた商品を買う

スーパーやコンビニで破棄されてしまう食品を減らすこともSDGsの取り組みのひとつになります。

割引シールを貼られているものを買うだけで、食品ロス削減につながりSDGsに貢献できるのです。また、規格外で捨てられてしまうものが安く売られていることもあります。そういったものも積極的に購入していきたいですね。

③窓ガラスに遮熱フィルムを貼る

家の窓ガラスに遮熱フィルムを貼ることで、窓からの熱を抑えられます。夏場のエアコン使用を控えることで省エネに。

家庭だけでなく、職場でも取り組みたいアクションです。

④エコバッグやマイボトルを持ち歩く

エコバッグやマイボトルを持ち歩くことでプラスチックごみの削減につながります。レジ袋が有料化されたり、プラスチックカップやストローが削減されたりなど、私たちの身近なところで変化が起こっていますね。

単にごみの削減だけでなく、「14.海の豊かさを守ろう」そして「12.つくる責任 つかう責任」の目標の達成も可能になるアクションです。

⑤フェアトレード商品を購入する

国際フェアトレード認証ラベル

フェアトレードとは「公正取引」と認められた商品で、貧困のない社会を築くために大切なアクションです。発展途上国の生産者に対して適正価格での購入を約束しています。

フェアトレード商品には認定マークがついていますので、コーヒーやチョコレートを買う際にはチェックしてみましょう。

⑥自宅の電力を再生可能エネルギーへ変える

ご自宅の電力を、太陽光、風力、バイオマスといった再生可能エネルギーを供給している電力会社へ変更することで温室効果ガスの削減に。

「目標7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに」と「目標13.気候変動に具体的な対策を」の目標達成に貢献ができます。

⑦フリマサイトを利用する

使わなくなった家電や雑貨、衣服などは捨てる前にフリマサイトに出品したり、あるいは寄付することもSDGsにつながるエコなアクションのひとつ。

また、自分自身も新品ではなく中古を買うという選択肢も視野に入れましょう。リユースという意識を持つことで、不用品やごみに対しての行動を変化させていくことができます。

⑧ウォーターサーバーや炭酸水メーカーを使う

ペットボトルの水や炭酸水を買うのではなく、ウォーターサーバーや炭酸水メーカーを自宅で使う習慣をつけてみましょう。

これらを自宅で使えば、ペットボトルのゴミが出ないだけではなく、プラスチックの消費を減らせます。さらには石油の使用量の削減にもつながりSDGsに貢献できます。

⑨SDGsを人に広める、シェアする

SDGsへの取り組みを直接誰かに薦めるのはハードルが高いかもしれません。でも、SNSを通じてSDGsの記事に「いいね」や「シェア」をすることならできそうですよね。

そのシェアを見てくれた人が興味を持ってくれて、それをまたシェアするという良いループにつながるとSDGsへの取り組みがより広がっていくことになるでしょう。

参考:
https://www.job-terminal.com/features/SDGs/
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/
https://www.tokaigakuen-u.ac.jp/academics/health_nutrition/pdf/sdgs.pdf
https://miraimedia.asahi.com/sdgs-description/
https://cococolor-earth.com/sdgs/#MDGs
https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/#a02
https://column.savechildren.or.jp/about-sdgs
環境カオリスタ検定 公式テキスト

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